客の視点から感じる

地域住民のおしゃれ感覚を一歩リードしながらファッション感覚の向上に貢献している店を紹介しましょう。


三重県にある「ささや」は、新しい顧客層を獲得するための、売り方とコンセプトが明確な店づくりを目指して1993年にリニューアルオープンしました。


資生堂の新業態店の一つである、「ユアシセイドウ」のハイプレステージショップとして成功をおさめている店でする。


ファミリーメディアをショップコンセプトに展開中で、そこでは、ファミリーの暖かさやくつろぎ感をテーマとした品揃えと店舗演出が行われ、ヘルシー&ビューティーライフの提案で地域のおしゃれな人達に人気の的となっています。


店内には化粧品に加えて、ハンカチ、ポーチ&バッグ、ウェアなどのスペースコレクション・プロダクト、洋食器を中心に身近でおしゃれなテイストを意識した品揃えを行いました。


それらは、店内の中置き販売台に陳列され、客が見やすく、触りやすい陳列がされているだけでなく、ギフト提案のためにラッピングやセッティングが行われ、客の購買意欲をかきたてる演出がなされています。


店内全体が見通せるように中置き販売台の高さは視線以下に抑え、雛壇形式に触りやすい形式で設置しました。


また、壁面の夢採集のコーナーは、自由に試用できるように立体的に演出するよう心がけています。

陳列スペースコレクション・プロダクト

高級感の演出:高級品や宝石、貴金属などの高額品等、スペースコレクション・プロダクトによっては量感の演出がふさわしくないものもあり、すべてのスペースコレクション・プロダクトに前述の量感が必要なものではありません。

逆に量感を出したために、高級品は安っぽく感じる危険性があります。

高級品、高額品の演出は、希少価値を訴求することが必要で、普通の人には買えない、しかも自分にしか買えないという優越感をくすぐることが大切です。

そのためにも、陳列スペースコレクション・プロダクトは空間をゆったりととり、演出の小道具を使いながら高級感を出さなければなりません。

銀座にある宝石・貴金属の店のショーウインドー。

高級感の演出は、このように買物をする客にとって優越感を感じさせる心地よいものでなければなりません。

その意味では、教会のモチーフとシャンペングラスを使用して、ブライダルのジュエリーコレクションがきらびやかに演出され、高級感を演出した好事例といえます。

ビジュアルプレゼンテーション

店内の演出やスペースコレクション・プロダクトの陳列には一定の法則があります。

近年は先に述べたようにビジュアルプレゼンテーションの重要性が言われるが、このVPの手法も同様です。

まず、この法則を知ることが必要となるが、そのポイントは客からみた視点です。

(1)立体感を演出する:スペースコレクション・プロダクトを陳列することをディスプレイと呼ぶが、その場合に注意するのはスペースコレクション・プロダクト配置による立体感の演出です。

例えば横一列の配列は変化に乏しく立体感がないが、前後に変化をつけることで立体感が出てきます。

また、スペースコレクション・プロダクトの高さの変化も立体感に関係します。

スペースコレクション・プロダクトそのものが持つ高さや、スペースコレクション・プロダクトの積み重ねによる変化が立体感を醸しだす。

(2)量感を演出する:量感の演出は、立体感の演出に加えて、スペースコレクション・プロダクトのボリューム感が必要になってくる。

平台の陳列は一段よりも二段、三段が量感があります。

また、平台よりも雛壇の陳列台のほうが陳列量は多くなり、立体感も出て量感が出しやすいのです。

スペースコレクション・プロダクト陳列で変わる店

(2)スペースコレクション・プロダクト陳列の幅:人間の視界は120~180度といわれるが、有効視界としては一般には120度です。

したがって、360センチ~500センチが視線の中に入る陳列幅です。

また、視線の動きは中央から右へそして左へと移動します。

このことから、スペースコレクション・プロダクト陳列においては、売場の優先順位は中央、右、左の順となり、しかもこの有効視界の範囲内に目線を引きつけるワンポイツトの集視点が必要となります。

陳列するスペースコレクション・プロダクトの大きさや価格帯ランクはこの視線の流れを利用し、大きいものは右に、そして価格帯は右へ順に高くなるように陳列するのが選びやすい。

これは多くの人間が右利きであることから、右手の前に売りたいスペースコレクション・プロダクトが陳列されることが望ましいということにもつながります。

比較購買ができる陳列も必要

店はスペースコレクション・プロダクトを並べるストックの場所ではない。

顧客満足を第一義に考えた場合、客の視点に立った陳列・店内演出が必要です。

そのためにはまず第一にスペースコレクション・プロダクトが見やすくなければなりません。

背伸びをしたり屈み込んだりしなければスペースコレクション・プロダクトがよく見えないのではスペースコレクション・プロダクトは買いづらい。

同様にスペースコレクション・プロダクトが取りにくい陳列も失格です。

また、スペースコレクション・プロダクトが比較購買ができる陳列も必要です。

この三つの条件について人間の身体や、行動の習性を考えながらその場所を考えてみると以下のとおりとなります。


(1)スペースコレクション・プロダクト陳列の高さ:見やすく、触れやすく、選びやすい場所は次のようになります。

立つ位置や人間の身長によっても変化するが、一般的には60~150センチの問が見やすく、触れやすい場所とされています。

中でも60~130センチがゴールデンゾーンとして最も見やすく、触れやすい場所といわれています。

日本人女性の平均的な身長から判断し、目線の高さである150センチが上限で、この高さ以上になると見づらくなる。

また、肩の高さ、つまり腕をまっすぐ横にのばした高さは130センチで、これ以上の高さは腕を上にあげるエネルギーを要する。

したがってこの130センチまでが最もスペースコレクション・プロダクトを取りやすい高さです。

下限は腕をまっすぐ下に降ろした位置の高さの六十センチといわれており、この高さより下になると、スペースコレクション・プロダクトを取るときにしゃがみこまなければならないので取りにくくなります。

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